もう10年以上前になりますが、
サロンに勤めていたときに、よくお客様がおっしゃっていたことを
最近思い出します。
それは
「ここで飲むお茶が、美味しいのよね〜」と
そんな有難いことをおっしゃってくださいました。
その当時、紅茶にはこだわり、演出はしっかりしていたけれども、、、
実際はティーパックのお茶でした(こだわりのお茶なので、
通常のものより贅沢なものではありましたが)
ティーパックが悪いわけではないですが、
お客様から「美味しいのよね〜」と言われるたびに
なんだかすっきりしない気持ちになったのを、覚えています**
つまり、ほんとは「ゆっくり茶葉でお茶を作りたい」
のを、
改めてお客様のお言葉で、
ティーパックで申し訳ないなぁ。。。><なんて
思っていました。。。
なぜ、この話を思い出したかというと
先日「お茶が美味しい!」
とサロンで思ったからです。
そしてそれは、「顧客側」としては
けっこう久しぶりの体験だったのです。。。
私は、お休みの日をほぼとらないため
仕事の合間にケアにいくことがほとんどです。
そんな状態なので、正直ケアが終わってしまったら、すぐ頭が切り替わってしまい、
そこからのスケジュールを確認したり、すぐに
「忙しいアタマ」になってしまうのです。。。
ケアを最大限に生かそうとしたら、
ほんとはそれはダメなんですけどね・・・^^;
でも先日、ケアがおわってお茶をいただいているひと時に
「美味しい〜」と、
ゆったりした気持ちで、お茶をいただくことが出来ました。
そうできた理由は、その時担当してくださっていた
信頼しているセラピストさんのおかげだと思います。
彼女のおもてなしの心が、
私をすぐに「忙しいアタマ」にしない「流れ」を作っていてくれたのだと
思いました。
弊社のサービス・サロンドックでは
「技術だけでない、サロン品質」を見ていくのですが、
まさに、こういうことだな〜と、改めて思いました。
つまり「中心となるサービス=ケア」はどこにもありますが、
その「前後」の文脈となる部分まで、
設計できているか、否か。
レストランだって、ショーだって、
すべては「時空間」の演出であり、
そこには「ストーリー」があります。
弊社のサロン学でも「サロン内でのストーリーの作り方」を
お伝えしたことがありますが、
改めて
ストーリーでないと、心に残らない・・・と、思います。
せっかくいらしてくださった方に、どれだけリラックスしていただくのか。
それは、ケアだけではないこと。
改めて思う今日この頃です。
なんでも、端的に捉えがちな現代社会ですが、
これをやれば、こうなる
というのは、すべて「作業レベル」の話です。
「作業レベル」の仕事、接客は、
本質的な品質を、顧客に提供できていないこと・・・
そこに気付けてこそ、素敵なストーリーは描けるのだと思います。
そして、そのストーリーがあれば
たとえティーパックだったとしても・・・
お客様は「素敵な時間」を受け取ってくださるのです。
一瞬一瞬を、大切に
していきたいですね・・・^^